美樹さん
うちには息子と娘がいます。息子は中2の5月から、娘は小学4年6月から不登校でした。
息子は引きこもり型で、毎日仕事のようにゲームをしていました。たっぷりゲームをしている引きこもり状態を観察していたら、「普通の生活がしたい」となり、提携の通信高校へ進んで彼の社会復帰プログラムがスタートしました。毎日少しずつ課題や、ちょっと苦手だけどしたいこと等をこなす日々が続きました。専門学校を経て国家試験を受け、今は放射線技師になり、病院勤めをしています。念願の社会復帰を果たしましたが道は半ばと感じています。
娘はフリースクールを使った後、英会話塾や予備校を利用して高認資格を取得、今は外国語の専門学校から大学編入に向けて勉強しています。
学校を利用してもしなくても、大人になっても、誰でも「自分を生きていく」ことは変わらないことだと私は考えます。「自分」ってどんな人なのだろう?自分から見た自分、他者にとっての自分。自分がどうしてもだめなこと・もの・環境はどんなものだろう?逆に好きだなあとかちょっと得意かもしれないのはどんなものだろう?自分(客観的な自分も含め)を何度も見つめて、家族という仲間で一緒に考えながら、どんどん自分がなりたい自分になっていこうとそれぞれが試行錯誤しながら暮らしています。実は学校を使わなかったことでこの環境を作り易かったのでは?と考えています。
息子は最近、仕事でのしくじりや人間関係から自らの頑なさに気づき、自分の本質を押さえ込まずに生きていく実験を始めました。娘は同級生や先生との付き合いから、力を入れない関係の結び方を習得、自分への厳しさも少しずつ緩めている様子です。今後もそれぞれ、自分を開いたり緩めたりして、さらに「自分が満足できる自分」になっていってくれるといいなと思います。