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ブログ『誤解だらけの不登校対応』

「損をさせない」という観点

「いじめた子が学校に残れて、いじめられた側が学校に行けなくなる」という指摘は、かなり核心をついたものだと思います。本来ならば学校に通い続けたかったのに、「行かなくてもいいんだよ」とか「あなたには別の選択肢がある」とか「あなたには学校が合っていなかったんだ」と言われても、いじめで不登校になった子たちは納得しにくいでしょう。


いじめに限らず、べつに悪いことをしたわけでもなく、真面目に取り組んでいたにも関わらず、就学就労先をやめざるを得なくなる子ども・若者はたくさんいます。成人後に「正規就労できない」ということになれば、生涯収入が1億~2億円くらい平均を下回るかもしれません。


「あなたは間違っていない」「あなたは悪くない」「あなたは正しい」という考え方だけでなく、「損をさせないために何ができるか」が大事です。お金に限らず、です。


「合わなかったらやめればいい」は悪くない考えですが、当事者は「やめた結果、損をする」か「損をしないために合わなさを感じているところに通い続けなくてはならない」を選ばねばならないかもしれないわけです。当団体はそのような場合、「ダメージや損失をできるだけ回避しつつ心身のコンディションの向上と得を求める」という観点でいきます。安易に「辞めるな」とか「辞めたらいいじゃないか」という考えにせず、「辞められないのであれば、こうしていきましょう」「辞めるならもっと得をしましょう」という方向で考えます。
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