学校のお尻を追いかけない
子どもが不登校になる前後、親の多くが学校に復帰させようとします。校門の前で頑なに校舎に入りたがらない子どもを説得した人もいるのではないでしょうか。
実際に学校復帰する子も少なくありません。「学校復帰して良かった」という子も少なくありません。なので「長期化する前に復帰させたい」という考えはよくわかります。
保育園では入園直後に登園を渋る子がよくいます。泣いて騒いで「おうち帰る~っ!」と絶叫したりします。すると保育士さんが「だんだん慣れますよ」「大丈夫。帰る頃にはケロっとしていますから」などと子どもを預けて親が帰るよう促します。そして。夕方迎えに行ってみると、本当に慣れてしまって、なかなか玄関に出てこようとしない、などということも、たくさんあります。「ああ、やっぱり預けちゃって良かったな」と思えます。
ただ、「そういかない子どもたち」もいます。保育士さんの記憶の中には「慣れていった子たち」が多めです。どうしても慣れなかった子たちは不登園を続けたあと、辞めていったりするので。ですから「一過性の不登校」と「長期化する不登校」は分けて考えるべきなのです。
長期化する不登校で親が子からの信用を失っていく過程は、振り返れば「学校のお尻を追いかけた歴史」です。
①登校を強く促す
②校内の「保健室登校」「別室登校」「放課後登校」「特別支援学級への通級」などを促す
③校外の「教育支援センター」への通室を促す
④「オルタナティブスクール」「不登校特例校(学びの多様化学校)」への入学を促す
⑤「フリースクール」への通所を促す
⑥在宅の通信教育を促す
⑦単位制定時制高校への進学を促す
⑧通信制高校の週5日通学コースへの進学を促す
⑨通信制高校の週1~3日の通学コースへの進学を促す
⑩通信制高校の在宅ネットコースへの進学を促す
⑪高認受験を促す
それぞれの選択肢を「今の子どもの成長の道具としてちょうどいいから」と子どもと納得しあって選ぶのであれば良いのです。
しかし、「どうしてもどこかへ通って人間関係・学力・就学就労を獲得させたい」という親の思いは、「ここがダメならここ」という、「だんだん目が細かくなる網」を何回も繰り返してどこかにひっかかるよう祈る、といった行動につながりがちです。そうなるのは「成功例がかならずあるから」ですが、そうしたチャレンジは同時に「失敗したらダメージを受けるリスク」を内包しています。
「人間関係・学力・就学就労の獲得」は、べつに学校のお尻を追いかけなくても得ることができます。「低リスクのチャレンジ」のほうが、安全です。ただ、主たる教育を学校に集約しすぎているせいで、「横道に逸れる不安」よりも「正統な選択肢」のレベルを「ここが無理ならここ」と落としながら取り組んでしまうわけです。
「その低リスクのチャレンジはどうするんだ?」に対する私たちのお返事が「ホームエデュケーション」です。家で勉強するイメージはいったん捨てていただいて、「オーダーメイドの自他への信用を高めることに軸足を置く取り組み」とご理解ください。
実際に学校復帰する子も少なくありません。「学校復帰して良かった」という子も少なくありません。なので「長期化する前に復帰させたい」という考えはよくわかります。
保育園では入園直後に登園を渋る子がよくいます。泣いて騒いで「おうち帰る~っ!」と絶叫したりします。すると保育士さんが「だんだん慣れますよ」「大丈夫。帰る頃にはケロっとしていますから」などと子どもを預けて親が帰るよう促します。そして。夕方迎えに行ってみると、本当に慣れてしまって、なかなか玄関に出てこようとしない、などということも、たくさんあります。「ああ、やっぱり預けちゃって良かったな」と思えます。
ただ、「そういかない子どもたち」もいます。保育士さんの記憶の中には「慣れていった子たち」が多めです。どうしても慣れなかった子たちは不登園を続けたあと、辞めていったりするので。ですから「一過性の不登校」と「長期化する不登校」は分けて考えるべきなのです。
長期化する不登校で親が子からの信用を失っていく過程は、振り返れば「学校のお尻を追いかけた歴史」です。
①登校を強く促す
②校内の「保健室登校」「別室登校」「放課後登校」「特別支援学級への通級」などを促す
③校外の「教育支援センター」への通室を促す
④「オルタナティブスクール」「不登校特例校(学びの多様化学校)」への入学を促す
⑤「フリースクール」への通所を促す
⑥在宅の通信教育を促す
⑦単位制定時制高校への進学を促す
⑧通信制高校の週5日通学コースへの進学を促す
⑨通信制高校の週1~3日の通学コースへの進学を促す
⑩通信制高校の在宅ネットコースへの進学を促す
⑪高認受験を促す
それぞれの選択肢を「今の子どもの成長の道具としてちょうどいいから」と子どもと納得しあって選ぶのであれば良いのです。
しかし、「どうしてもどこかへ通って人間関係・学力・就学就労を獲得させたい」という親の思いは、「ここがダメならここ」という、「だんだん目が細かくなる網」を何回も繰り返してどこかにひっかかるよう祈る、といった行動につながりがちです。そうなるのは「成功例がかならずあるから」ですが、そうしたチャレンジは同時に「失敗したらダメージを受けるリスク」を内包しています。
「人間関係・学力・就学就労の獲得」は、べつに学校のお尻を追いかけなくても得ることができます。「低リスクのチャレンジ」のほうが、安全です。ただ、主たる教育を学校に集約しすぎているせいで、「横道に逸れる不安」よりも「正統な選択肢」のレベルを「ここが無理ならここ」と落としながら取り組んでしまうわけです。
「その低リスクのチャレンジはどうするんだ?」に対する私たちのお返事が「ホームエデュケーション」です。家で勉強するイメージはいったん捨てていただいて、「オーダーメイドの自他への信用を高めることに軸足を置く取り組み」とご理解ください。