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ブログ『誤解だらけの不登校対応』

高認受験「事前勉強より重要なこと」


 
 高認は全8科目(理科の選び方によっては全9科目)合格すると、高校卒業と同等の学力があると認められ、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。また、高卒以上の規定のある資格試験を受験できます。企業によっては高卒と同じ給与規定を適用しています。

 高認は「ふるい落とす試験」ではなく「合格させたい試験」です。令和に入ってからの全科目合格率は45~49.7パーセントです。全体的に上昇傾向にあり、特に令和6年度では、受験者の約半数が全科目合格です。


 また、「1科目以上」になりますと、その合格率は9割以上なのです。

 
 つまり、「高認は受ければ9割は1科目以上合格できる」のです。合格最低点は公表されていませんが、100点満点で40点から50点程度と言われています。一般的な「試験」のイメージはいったん捨てて考えてみてください。「小中学校の勉強すら覚束ない」という人でも、合格できる可能性が高いのです。


 イーズで高認試験をサポートする場合、初回の受験では「勉強しなくていい」とお伝えすることが多いです。たとえば国語や社会(地理・歴史・公共)の科目別平均点や合格率は高いので、「勉強しなくても合格する」という「ラッキー合格」があります。これまでサポートしてきた人の中に、何十人もいました。


 事前勉強よりもずっと大事なことがあります。それは「出願手続き」です。そもそも、出願しなくては受験できません。高認受験では「出願を侮るなかれ」です。

 高認は年に2回あります。年2回だと、なんとなく「半年に1回」とイメージしがちですが、そうではありません。たとえば今年、令和7年度の高認試験は、

1回目  8月7日・8日
2回目 11月8日・9日

 となっています。「3か月で2回」なのです。

 油断できないのは「出願期間」です。8月の1回目を受験しようと考えたとき、その出願はいつだと思いますか?今年の場合、4月7日~5月14日なのです。この文は7月に書いておりますが、すでに8月の受験には間に合いません。5月の連休明けすぐに動かないと8月の受験ができないのです。

 
 同様に、11月の2回目は、7月22日から9月12日までに出願しなくてはなりません。1回目の受験結果は9月2日発送予定です。その結果を見てから2回目を出願する人は、1週間ほどしか猶予がないのです。


 高認は「受ければ、何かしら9割合格する」のに、「受けたかったけど出願できなかった」という人が、おそらく数千~数万人いると思われます。高認を始めて受験する人にとって、最大の山場は受験当日ではなく、「出願」なのです。


 なお、受験科目数については、初回ならば「思い切って全科目」をお勧めします。高認は今のところ自由記述ではなく、マークシートです。つまり、「全く回答できないとうことがない」のです。

 どうしても「最初は自信のある科目だけ受けよう」と考える人は多いのですが、前述のとおり「勉強していないのに合格してしまった」ということがありえるので、出願時には全科目でエントリーすることをお勧めします。
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