イーズ・ホームエデュケーション・ネットワーク

ブログ『誤解だらけの不登校対応』

子どもに押し切られる親・押し切られない親 (その1)

「ずっと家にいるけど、いつまでそうしているのか」
「そろそろ動き出して欲しいけど、いつまで経っても何もしない」
「何を言っても聴く耳を持たない」
「見守れって、どれだけ待っていたらいいの」
「これって障害とか病気のせいなの?」
「こういう子って、いったいどこへ連れていったらいいの?」
「もうお手上げ。放っておくしかない」

「自分から動こうとせず、親が言っても頑なに拒否をする子どもがいる家庭」
では、上記のような言葉が山ほどです。
是非はともかく、気持ちはよくわかります。
べつにわが子を否定的に思いたいわけではなくて、ひたすら心配なんです。
「それって親が勝手に自分の心配しているんだよね?子どもの気持ちなんかわかってないんだよ」
という辛辣な批判もよくありますし、ドラマなどでも親が悪いように描かれますが、
私は親がそうなる動機自体は、否定したくありません。
なぜなら、実際、長期間ひきこもる人の多くは、
精神的に健康とは言い難い日々を送ることが多いからです。

ただ、盲点というか、「わざわざ親子関係が悪化して、親子どちらも不幸になるアプローチ」
というものがあるように思います。
というか、ほぼ必ずあるくらいに思っています。

基本的に親は以下を問題視しています。
「ずっと家にいてひきこもりであること」
「進路(就学・就労)に向かう動きが無いこと」
「ゲームやネットや趣味娯楽にばかり時間を費やしていること」
「家事もろくにしないで家族への協力があまり見られないこと」
「心身の健康状態がよくないように見えること」

それらが「心配・不安」になり、「解決法」が欲しくなります。
「問題視」⇒「心配・不安」⇒「解決法」
この流れです。

そして思い浮かぶ解決法が以下のようなものです。
「今後の見込みや本人の意志のヒヤリング」・・・「ちょっと座りなさい。いつまでこうしているんだ?」
「就業就労刺激」・・・どこかの学校・教育機関に行くよう提案したり、バイトするよう提案する。
「ゲーム・ネット・スマホ制限」
「家事バイトの提案」
「病院やカウンセリングに連れていく」
「親の会や講演会に行って同様のケースについて知ろうとする」
「関連書籍を読む」

この期間「藁をもつかむ」ような気持の親御さんも多いことでしょう。

ただ、私が長年、数千件の在宅型不登校の家庭とその後を見てきた経験から言いますと、
本当のリスクは、まさに、親の「この動き」です。
「問題視」⇒「心配・不安」⇒「解決法」というこの一連の動きそのものです。

この動き、8~9割くらいが通るのではないかと思います。
しかし、この動きのせいで、そのうちの半数近くが子どもからの信用を失い、
親子間の関係が疎遠となり、結果は変わらず超長期ひきこもり、
または時々アルバイトとひきこもりの繰り返し、
のようなケースがとても多いのです。

なぜか。

「問題視」の中身が間違っているからです。

(つづく)
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