回避行動を頑張る人 その2
「回避性パーソナリティ症(AVPD)」は、「社交不安症(SAD)」に比べて知られていませんが、有病率はアメリカで2%以上です。私は、AVPDとSADは、将来的に同じ系統にまとめられる可能性があると考えています。脳の反応部位が近い、あるいは同じである可能性があるからです。
SADは人前で話したり、はじめての人と会ったり、他人から注目されたりするような場面で強すぎる不安や恐怖を感じることが特徴とされています。いっぽうAVPDは、「そのような状況を回避する」のが特徴です。そのため、社会生活を送っているSADの人のほうが、回避した状態のAVPDの人よりも、不安や恐怖を惹起する場面に遭遇しやすくなっていると言えます。
AVPDというのは、今はパーソナリティ症に分類されていますが、私は「回避を可能にする環境に強く依存している」と考えます。「親が不登校やひきこもりを認めているから、SAD的症状を回避できている」といった場合、親が不登校やひきこもりを認めてくれなければ、非常に厳しい社会生活を送っている可能性が高いでしょう。そのようなSAD当事者が、AVPD当事者を妬んだり、許しがたく思ったとしても理解できます。
もし、AVPDの人が社会生活を希望していたり、経済的に家の外で活動しなくてはならない状態になった場合には、おそらくSAD的な症状を伴いやすくなる、というかほぼ確実に伴うことが予想されます。私には、AVPDの人がSAD的な反応を経ずに社会的場面を平常心で次々をクリアしていく様子を想像できません。
つまり、AVPDの人が、あるいは社会的場面に対する回避性傾向のある人が、実際に社会的場面に曝露(エクスポージャー)するということは、実質的に「AVPDの人にSAD的反応を起こさせること」になります。そのレベルに大きく違いはあれど、「社交不安が強くて回避している人に、社交不安を起こすような経験をさせる」ということになります。
そう、まさに「いかにして低レベルのエクスポージャーを実現するか」が肝です。強度の回避性傾向を持っている人の場合、一般的なフルタイムのフリースクールや教育支援センターではハードルが高めかもしれません。多くの進学支援・就労支援は、まだまだ「当初のステップをより細かく刻む必要がある」と思います。
ところが、低レベルのエクスポージャーは、小規模で地味ですから、「学校復帰」「フリースクール入会」「通信制高校入学・卒業」などに比べると「魅力が薄く、動機になりにくく、成果がわかりにくい」のです。親にとっても、です。そのため、通信制高校の課題提出や単位修得には強い関心を示すものの、対社会活動への激しい不安・緊張・恐怖心は温存されやすい傾向があると思います。
エクスポージャーは、うまくいけば過剰な回避傾向を緩和することになりますが、うまくいかなければ、「懲りて」しまいます。かといって「一生回避しつづけさせるだけの環境を用意すること」はどの家庭でもできることではないため、エクスポージャーのタイミングややり方は、かなりの慎重さを必要とします。
SADは人前で話したり、はじめての人と会ったり、他人から注目されたりするような場面で強すぎる不安や恐怖を感じることが特徴とされています。いっぽうAVPDは、「そのような状況を回避する」のが特徴です。そのため、社会生活を送っているSADの人のほうが、回避した状態のAVPDの人よりも、不安や恐怖を惹起する場面に遭遇しやすくなっていると言えます。
AVPDというのは、今はパーソナリティ症に分類されていますが、私は「回避を可能にする環境に強く依存している」と考えます。「親が不登校やひきこもりを認めているから、SAD的症状を回避できている」といった場合、親が不登校やひきこもりを認めてくれなければ、非常に厳しい社会生活を送っている可能性が高いでしょう。そのようなSAD当事者が、AVPD当事者を妬んだり、許しがたく思ったとしても理解できます。
もし、AVPDの人が社会生活を希望していたり、経済的に家の外で活動しなくてはならない状態になった場合には、おそらくSAD的な症状を伴いやすくなる、というかほぼ確実に伴うことが予想されます。私には、AVPDの人がSAD的な反応を経ずに社会的場面を平常心で次々をクリアしていく様子を想像できません。
つまり、AVPDの人が、あるいは社会的場面に対する回避性傾向のある人が、実際に社会的場面に曝露(エクスポージャー)するということは、実質的に「AVPDの人にSAD的反応を起こさせること」になります。そのレベルに大きく違いはあれど、「社交不安が強くて回避している人に、社交不安を起こすような経験をさせる」ということになります。
そう、まさに「いかにして低レベルのエクスポージャーを実現するか」が肝です。強度の回避性傾向を持っている人の場合、一般的なフルタイムのフリースクールや教育支援センターではハードルが高めかもしれません。多くの進学支援・就労支援は、まだまだ「当初のステップをより細かく刻む必要がある」と思います。
ところが、低レベルのエクスポージャーは、小規模で地味ですから、「学校復帰」「フリースクール入会」「通信制高校入学・卒業」などに比べると「魅力が薄く、動機になりにくく、成果がわかりにくい」のです。親にとっても、です。そのため、通信制高校の課題提出や単位修得には強い関心を示すものの、対社会活動への激しい不安・緊張・恐怖心は温存されやすい傾向があると思います。
エクスポージャーは、うまくいけば過剰な回避傾向を緩和することになりますが、うまくいかなければ、「懲りて」しまいます。かといって「一生回避しつづけさせるだけの環境を用意すること」はどの家庭でもできることではないため、エクスポージャーのタイミングややり方は、かなりの慎重さを必要とします。